1002echizenkabuto of 鈴鹿・美濃の山歩き

P2281555.JPG越前甲

2010年2月28日(日) 曇り時々晴れ 越前甲 奥越 山スキー 
kyuさん、Tsutomu

9:50 最終除雪地点 → 11:45 大日峠 → 13:00 山頂 →
13:35~14:30 北斜面ボトム → 15:00 大日峠 →
15:35 最終除雪地点



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除雪終了地点から出発。まだまだ雪は多い。

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ふと左手を見ると大きな滝が。八反滝だ。

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カモシカがこちらの様子をじっと探っている。

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迫力の岩壁。見ている間に雪崩が発生!

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大日峠までは急斜面をトラバース。結構ヒヤヒヤでした。

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兎がじっとこちらの様子を探ってる。こちらが動き出したら一目散に斜面を駆け上がっていった。

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峠からは急登が続く。

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稜線上もなかなか難しい登高が続く。ガスも濃い。

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越前甲の北側の沢を滑降。結構な急斜面だ。

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重たい雪だけど楽しい滑り。

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一瞬の晴れ間。滑り降りてきた沢が一望の下。

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この辺り気持ちのいいブナ林が続く。癒される。

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最後の緩斜面を楽しく下って林道へ。

 勝山のkyuさんと経ケ岳に行く予定で前日から福井に乗り込みルートの下見。しかし夜半から雨が降り出しこれは徒渉が難しいかなとそうそうに経ケ岳は中止にした。しかし、天候は次第に回復していく予報だ。それではという事でkyuさんと連絡をとりあってまだ行った事のない越前甲に行くことにした。
 雨が上がる頃を見計らってkyuさんと待ち合わせ。kyuさんの案内で登山口へと向かう。林道の最終除雪地点に車を停め出発。
 続く林道にはかなりの積雪。しかし先週はなかった雪解けによる落ち込みがところどころにありkyuさんはビックリしていた。実はkyuさんは先週もここに来ているのだ。2週連続になってしまって申し訳ないがここは行きたかった山なので我慢してもらおう。
 kyuさんの道案内で進んでいく。八反滝を越え林道が左山腹に登るところでこちらをじっと見つめるカモシカに出会った。こちらの様子を探っているようで微動だにしない。
 林道に沿うように山腹を登って途中から植林の間の沢沿いに急登すると広々とした台地に出る。台地の奥には迫力のある巨大な岩壁。目を見張る眺めだ。と、突然ガラガラと恐ろしげな音が響く。岩壁の上の雪が崩れ雪崩が起こったのだ。迫力のある眺めだった。
 その雪崩れた下部のゆるやかな沢を気持ちよく登っていく。小尾根を乗り越して急斜面をずれやすい足下に気をつけながらトラバースしていくと大日峠に着く。途中、木の下の窪みに兎がうずくまってこちらを警戒していた。こちらが少し動くと一目散に上部に向かって逃げていった。その速さといったらなかった。あんなに速く雪の斜面を移動できたらと、ちょっと羨ましかった。
 大日峠ではガスも雲も晴れてきて白山や経ケ岳が雲間に見えた。いい眺めだ。このまま晴れてくれると良かったのだがそう上手くはいかない。
 峠から稜線に向かって尾根筋を進んでいく。先週はトレースもあり比較的登りやすかったそうだがこの一週間の高温と雨でかなり様子が変わっているようだ。久し振りにきつい斜面を登った気がした。kyuさんは途中で板を担ぎこちらにも勧めてきたが生返事。なんとかスキーを履いて登りきりたい。
 斜度が緩やかになったところでGPSで確認するとどうやら稜線に出たようだ。ガスはかなり濃くなりりっぱなブナの樹林と相まって幽玄な雰囲気を醸し出している。勝山からそれほど遠くない山だとは思えない。
 稜線上は無木立で雪の際が濃霧の中にミルク色に溶けて判別がつかない。気をつけないと向こう側に落ちる危険もありそうだ。
 GPSで方向を確認しながら進んでいく。kyuさんは流石に先週もきているだけあって現在地を把握しているようだ。そのアドバイスに従って稜線上に鋭角に積もった雪の右下をトレースしていった。
 やがて斜度が緩くなってくると雪原のようなところに出た。相変わらずの霧でどれほどの広さかわからないがどこに向かって歩いても同じような感じだ。ここはすかさずGPSで山頂方向を確認。それに従って進んでいくとピンポイントで山頂に着いた。
 だだっ広い雰囲気の山頂は晴れていればさぞかし気分の良いところだろうと想像できる。だが今は霧に展望が隠されている上に風が強い。そそくさと山頂を後にした。
 ドロップする斜面は先週良かったという山頂北側の沢。奥美濃の大日ケ岳、叺谷に似ているという。飛び込んでみるとなるほど。無木立の急斜面がずっと続いていて気持ちがいい。雪が重めなのが玉にきずだがそれは仕方ないだろう。カッ飛びたい衝動を抑えて慎重にターンしていく。重めの雪はターンするごとにデブリとなって転がり雪崩れる。ところどころクラックがあり気をつけないと落ちてしまいそうだ。悪条件が重なるがそれでも十分楽しめる沢だ。降雪後なら奇声をあげて滑り落ちていく事だろう。
 沢は意外と長い。もう一つ右側の沢と合わさったところで休憩をしようと決めていたがそこまで十二分に滑りが楽しめた。途中、滝が出ていたところがあり流石に巻いたがそれはご愛嬌というものだろう。
 沢の合わさったところは地形図通り平坦なところで休憩にもってこいのところだった。そこで遅めのランチタイム。今日もkyuさんが盛りだくさんの具を用意してくれて美味しい鍋をたらふくいただいた。その内に周りのガスが晴れてきてわずかな時間ではあったが滑ってきた沢の全容と登った尾根の一部を見る事ができ感慨深かった。
 休憩後は休憩地横の緩やかな尾根に乗りわずかに登ったところから峠を目指してトラバース。この辺りは雰囲気のいいブナの樹林帯が続く。時間があればこの辺りでマッタリするのもいい感じだろう。
 峠でシールを外し急斜面をトラバーズ。途中、登る時にはなかった雪崩の跡があった。
 岩壁の下は手頃な斜面で気持ちよくすべるにはもってこい。ただ一部デブリを越すところがあってそこは滑るのに気を使った。後は林道に出て駐車地に向かってひたすらまっすぐ滑っていく。
 kyuさんがずっといいよ、いいよと言っていた(だから行きたかったのだが)越前甲は本当にいい所だった。kyuさんが自慢するだけの事はある。こんな山の近くに住んでいるkyuさんが羨ましいと思った山行だった。


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