1006bodaiyama of 鈴鹿・美濃の山歩き

P6272878.JPG菩提山

2010年6月27日(日)曇り 菩提山 西濃 山歩き 単独

11:00 白山神社駐車場 → 11:25 登山道分岐 → 
11:40~12:25 菩提山山頂 →12:50 舟ケ谷登山口 → 
13:25 竹中氏陣屋跡 → 13:50 白山神社駐車場



P6272841.JPG

白山神社の石柱の脇から階段を登っていく。

P6272847.JPG

鳥居を越えたところの広場に芭蕉の句碑が立つ。達筆で読めない。

P6272855.JPG

白山神社本堂の裏手から登山道が整備されている。

P6272864.JPG

登山道分岐点の左手が大手道。

P6272878.JPG

ガスのかかった菩提山城はひっそりとしていた。

P6272892.JPG

「明神湖」と大きく書かれた堰。多量の水が放流されていた。

P6272901.JPG

竹中半兵衛の墓がある禅憧寺。

P6272904.JPG

竹中氏の陣屋跡は堂々とした門構。

 梅雨時の山歩き計画は難しい。先週に引き続き今週も雨の為に流れた。しかし日曜日はなんとかもちそうな雰囲気だ。いざ降っても傘を持っていけるようなところだったら大丈夫だろうと垂井の菩提山に行く事にした。ここなら傘を持っても気軽に行けそうだ。
 菩提山には戦国期に菩提山城が建っていた。戦国の智将、竹中半兵衛の居城だ。久し振りに山と歴史散策を兼ねた歩きとなる。楽しみだ。
 竹中半兵衛の生誕地として有名な垂井町の岩手から田んぼの中の道を通ってJRの線路を越える。そこから少し坂を上ると白山神社の駐車場に着く。ここには根尾の淡墨桜の種から育てたという桜が何本か植えられていた。ここに車を停め出発。傘を片手に足下は長靴という出で立ちだ。
 「白山神社」と書かれた石柱の左手にある階段を登っていく。鳥居を越えてしばらく行くと松尾芭蕉の句碑が立っている。書いてある文字を何とか読もうとしたが難しい。近くに碑の説明がしてありそれによってようやく内容を知る事ができた。凶作で生活が苦しい人々の姿を詠んだもののようだ。
 白山神社の下には菩提寺という小さな寺がある。歴史がある寺のようでなかなか雰囲気がいい。特徴のある山門は江戸時代のものらしい。
 白山神社本堂の左脇から登山道に入る。木製の階段がしてありよく整備された道だ。雑木林の中を一登りすると穏やかな植林帯となる。すぐにまた登りはじめやがて登山道の分岐点に出る。左手が菩提山城に続く大手道だ。
 尾根沿いに底の浅い溝状の道が続く。やがて道は左手に山腹を巻くように進んでいく。しかし山腹と思っていたところはすでに菩提山城の縄張りですぐに菩提山城本丸広場に着いた。そこには大きな説明板が立っておりその前には木製のベンチが並んでいた。
 菩提山城は西美濃最大級の山城らしい。説明板に書かれた縄張り図を見て実際にその範囲を歩いてみるといろいろ想像が膨らんで面白い。今は樹林に覆われたこの城跡に当時はどんな建物が建ちどんな人たちが行き交ったのか、現実に広がる風景にイメージした画像を重ねるとちょっとしたタイムスリップ感覚が味わえて楽しい。晴れていれば西美濃の平野部や南宮山、養老山脈の山並みが見えるのだろうが今日はそれらはガスの向こうだ。
 二の丸の方に足をのばすと樹木の間に四等三角点があった。菩提山城跡の方がインパクトが強くて三角点は寂しげな感じだ。
 休憩の後、下山は登山道分岐点を登ってきた方向とは逆に明神湖方面へ進む。登山道はしばらく穏やかな植林帯を通りやがて山腹を急下降していく。やがて沢沿いに進むようになるとわずかで舟ケ谷の林道に出る。沢はここのところの雨で増水しており結構な流れがあった。
 林道を下っていくと少し広い車道に出る。更に進むと左手に「明神湖」と大きく書かれたダムが見える。明神湖とは人工湖なのだ。ダムからは多量の水が吐き出され前面の川を太くしていた。その川沿いの左岸に道が通っており歩いて下っていく。道沿いにはきれいな石垣が並んでいる。古いものなのだろうか、雰囲気がいい。しばらく進むと武家屋敷のような屋敷が現れる。由緒ありげな感じだ。この一帯、いかにも歴史がありますといった雰囲気が続く。
 更に進むと東海自然歩道に出る。やがて竹中半兵衛の墓のある禅憧寺の境内が見えてきた。この禅憧寺にはちょっとした思い出がある。まだ中学生の頃、林間学校のような感じでここに泊まった事があるのだ。友達と参加したのだが記憶に残っているのは川沿いに散歩した事と境内の事くらいだ。しかしなぜだかずっと記憶から離れない。
 禅憧寺を後にして竹中氏陣屋跡に向かった。ここは大きくていかにも位のある武家が住んでいたという雰囲気だ。今は屋敷内に幼稚園があるようだ。
 一通りの歴史散歩も終え東海自然歩道を歩いて駐車地の白山神社へと向かう。ガスが晴れて右手には菩提山が姿を見せている。あの山の上に城があったのかと思うと不思議な感じだ。当時の人々は麓からその城をどのように思ってみていたのだろう。そんな事を考えながら田園の中の道を歩いていった。


1006bodaiyama.gif

ページの先頭へ

inserted by FC2 system