1007takeyatani of 鈴鹿・美濃の山歩き

P8080013.JPGブンゲン

2010年8月8日(日)曇り 竹屋谷~ブンゲン 奥美濃 沢歩き 
クワ兄さん、とっちゃん、そばつる、Tsutomu

6:40 竹屋谷入渓 → 7:55 二俣 → 8:45 大樋  →
9:55 源頭部台地 → 11:00~12:00 ブンゲン山頂 → 
12:10 北谷源頭部 → 15:00 二条大滝 → 16:10 林道 → 
16:20 入渓地着



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入渓地からしばらくできれいな滑が現れる。

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最初の大滝。みんな直登していった。

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この日はシャワークライムが目白押し。

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こんな細いところもシャワークライム。

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延々と続く樋状の滝の流芯を登る。

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滝が終わると沢の趣が一変、穏やかになる。

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ブンゲンを望む。右手に琵琶湖が見えた。

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北谷を下る。こちらも滝が多く懸垂下降を多く使う。

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美しい二条大滝の真ん中を懸垂で降りる。

 クワ兄さんから連絡が入った。「沢に行きませんか」
 クワ兄さんとは山スキーでいっしょだった時に沢に行きましょうと話していた。その事を忘れていたわけではなく、行き先だけは決めていたがなかなかいい機会がなく時間が過ぎた。今回はこちらも空いているし是非行こう。
 そばつるととっちゃんに連絡する。両人とも日曜日ならOK。とっちゃんとも時々連絡はとっていたもののなかなか行けなかったのでいい機会になった。
 当日は大垣で車を乗り合わせて揖斐川町春日に向かう。粕川沿いから国見岳スキー場に向かう道に入り途中から大平林道を使って西谷を遡っていく。
 林道は地形図よりもかなり伸びている。車を竹屋谷にかかる橋の袂近くに停めて沢準備。沢歩きがほぼはじめてのクワ兄さんは道具についてあれやこれや聞いていた。
 入渓してしばらくはこれといって特徴のない沢だがやがて滝や滑が現れてきてそれらしくなる。とくにここの滑はきれいでクワ兄さんも「自然にこういうのができるんだね」と驚いていた。
 30分も歩くと最初の大滝が現れる。早朝の雨に岩肌が濡れているがなんとか登れそうな感じだ。僕がトップで右端をあがり後続をザイルで確保する。とっちゃんは「もう突貫娘は卒業」と出発時に言っていたのだがフルシャワーになるルートを登ってきた。まだまだ「突貫娘」健在のようである。
 二つ目の大滝はショルダーで左側を登る。ひとりではできない芸当だ。三つ目は流石に直登は難しく右から巻く。上は一枚岩の広場になっていてテントでも張れそうな雰囲気だ。
 大滝三兄弟(僕が勝手に命名)を過ぎると二俣に出る。昨年は右俣を詰めたが今日は本流を行く。ここからは手頃な規模の滝が小気味良く現れる。その中の幾つかをシャワークライム。天気もよくないからあまり濡れるつもりがなかったがみんなの雰囲気がシャワークライムに向かわせていた。僕は気持ち良く登れたがクワ兄さんはちょっと寒そうだった。とっちゃんはシャワークライムで元気一杯。そばつるは黙々と登っていた。
 延々と樋状が続く滝は今日は水量も登り頃。流芯をずっと登っていく。上部でつっかえて僕は右岸を巻いたがそばつるが果敢にアタック。登り切って後続を引き上げていた。
 チョックストーン滝で再びシャワークライム。その上のもう一つのチョックストーンは手がかり足がかりがとぼしく上からみんなを引き上げようと左岸を巻く。その間に残った3人は器用に上部にあった細木をたぐり寄せそれを頼りに滝を登ってきた。
 廊下のようなところを通り抜けると一条の滝が現れる。これを越していくと沢の表情がそれまでとはがらっと変わる。不思議な感じだ。
 比較的平坦な流れをのんびりと遡っていく。ときどき砂地に獣が遊んだ跡が残っている。熊だろうか。
 巨岩帯を過ぎて左手の沢を登っていくとブンゲン北ピーク直下の鞍部に出る。後はわずかに踏み跡が残るヤブを漕いでピークに出る。空は雲天だが貝月山や琵琶湖が見えてまずまずの展望。ここには広々とした登山道がついていてクワ兄さんは「登山道ってありがたいねえ」と妙に感心していた。
 登山道を歩いてブンゲン山頂に向かう。途中、笹が覆い被さったところもあるが踏み跡を追い山頂到着。この山頂は日陰がないため今日のような天気が調度良く気持ち良く休憩をとる。ただ最初ブヨが来て数カ所さされたのには参った。蚊取り線香で撃退したがこの季節要注意だ。
 下山は北谷を下る。ブンゲン山頂から東側の斜面に飛び込む。結構濃密な笹薮でこれにはクワ兄さんが「もっといい道ないの!」と悲鳴を上げるが最短で沢に出るにはこれがいいのだ。
 北谷源頭部に出るとヤブはなくなり舗装路のような沢になる。しかしすぐに滝が現れた。巻く事も考えたが安全策で懸垂する事にした。
 北谷は比較的下りやすいとは言うもののやはり滝がそこそこありその度に巻くか懸垂かそれともクライムダウンか判断していかなければならない。今回は安全を考え懸垂を多く使った。そのためちょっと時間もかかったが無理なく下降できた。
 北谷はまた滑がきれいな沢でもある。しかしそういうところを歩く場合滑らないように慎重に行かなければならない。今回も数カ所、河岸の木枝を掴んで慎重に下った。特に二条大滝手前の滑は長さも斜度もありより慎重さが必要だ。僕は河岸の木枝を掴んで下部まで降りていったが後続はロープを使用した。
 二条大滝は上から覗くとまるで堰堤のような感じに見える。クワ兄さんが「これ自然にできたものだよね」と聞いてきたが全くの自然造形。そこを懸垂下降で降りていく。下から見る滝は水量も多く迫力があった。
 二条大滝を下ってからもそこそこの大滝が現れるが何れも巻いて降りる。この辺りまで来ると沢の様子もなんとなく大味な感じになってきて上部にあるような趣がなくなる。右岸には伐採の跡も見られるようになってきた。この辺りが潮時かなと休憩を利用してそばつると二人で周辺を偵察。以前に北谷を歩いた時にこの辺りから林道に向かって作業道がついていたはずだ。そばつるがそれを見つけた。後はそれを辿って林道にで駐車地に向かった。ここに至って暑い日差しが背後から射していた。


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