1010takamaru of 鈴鹿・美濃の山歩き

PA230074.JPG鳥ケ東谷〜高丸
2010年10月23日(土) 晴れ 鳥ケ東谷~高丸 奥美濃 沢歩き
関ヶ原Nさん Nさん Bさん そばつる Tsutomu

7:35 池ノ又林道駐車地 → 7:45 鳥ケ東谷出合 → 8:30 崩壊地 →
9:50 三俣 → 11:25~12:35 高丸山頂 → 13:25 ヨコナギ洞 →
14:55 夜叉ケ池登山口駐車場



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池ノ又谷から古い堰堤のかかる鳥ケ東谷へ。

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沢の両岸は自然林に埋め尽くされている。

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小滝が幾つか現れるが問題なく越していく。

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涸れ沢を薮を漕ぎつつ進んでいく。ルートファンディングが難しい。

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笹原の山頂からは奥美濃の山々が眺められる。

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激ヤブの山腹を下っていく。

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ヨコナギ洞もいくつか滝がありいい雰囲気だ。

 そばつるから連絡が入った。関ヶ原Nさんから鳥ケ東谷に行く計画が持ち上がったらしい。話を聞いてびっくり。鳥ケ東谷は週末に単独で行こうとしていた沢だ。今週はありがたい事に他にもいろいろと沢へのお誘いを受けた。しかしこんなすばらしい偶然を逃すのは惜しい。心苦しかったが他のお誘いより鳥ケ東谷を優先させていただいた。
 鳥ケ東谷、この一風変わった名の谷は高丸(黒壁)に南から突き上げている。大垣山岳協会の「美濃の山第一巻」に掲載されている記録では「樹林の山旅(森本次男著)」の頃と様子が変わってないと書かれている。「樹林の山旅」を読んだ事はないが樹林がすばらしい事は伺いしれる。見てみたい。もう何年も前からそう思っていた。
 「美濃の山」では高丸の東鞍部に上がってそこから登頂するルートが紹介されている。しかしできるなら沢から直登で山頂を目指したい。また下山も歩いた事のないヨコナギ洞を下ってみたい。その旨を関ヶ原Nさんに連絡すると快く承知していただけた。
 当日は道の駅坂内に集合。待ち合わせ時間より早く着くとこの日蕎麦粒山のミヤマ谷を登るというSHIGEKIさん一行が朝食中だった。前泊で宴会をしていたらしい。羨ましい。いろいろ話をしているうちにこちらのメンバーが揃いお互いの健闘を祈りつつ出発した。
 車一台を降り口に予定している夜叉ケ池登山口駐車場にデポ。池ノ又林道を戻って鳥ケ東谷出合近くの空き地に車を停め沢に下りる。広々とした瀬をしばらく下っていくと古い堰堤が左岸に現れた。ここが鳥ケ東谷の出合だ。
 堰堤は左側から越していく。その後も堰堤は幾つか現れた。数えてみると6つ。何れも堰堤間近から簡単に越す事ができた。最後の堰堤は真ん中が崩壊していて滝の様になっており頑張れば直登できたかもしれないが安全に巻いた。
 堰堤で遮られた沢は特筆するものは無いが左右の山腹のブナを主体とする樹林はすばらしい。植林は全くなく「美濃の山」の記述通りといえるだろう。紅葉が進めばすばらしい眺めになりそうだ。惜しむらくは樹林が沢から少し遠いことか。
 地形図に示されている崩壊地までは思っていたよりも早く到着した。ここからしばらく行くと巨岩が現れる。それを越すと徐々に沢が狭くなり斜度も増してくる。小滝も幾つか現れたがいずれも簡単に越せた。登りがいがありそうな黒い滝は残念ながら左岸の枝沢にかかる滝だった。
 やがて三俣に出た。地形図で見るよりずっと明確な三俣だ。ここは直登を目指し左俣を登っていく。
 しばらくは小滝がいくつか現れたがやがて水流も細くなり涸れ沢となった。この辺りから沢が細かく枝分かれしてどちらへ進むべきか見極めが難しくなる。関ヶ原NさんとNさんがあっちでもないこっちでもないと意見をかわしながら微妙なルートを選んでいく。
 所々で熊の足跡らしきものが見受けられた。熊騒動が賑やかな昨今、当然ながらこういう事には神経質にならざるを得ない。それぞれが熊よけとばかりに奇声をあげたり指笛をならしたり笛を吹いたり。ついには熊とは全く関係のないあらぬ事を大声で叫んだり。こんな事を街でやらかしたらたちまち警官が飛んでくる事だろうが山では身を守る手段だ。
 斜度が増してくるといよいよ薮が濃くなってくるが思っていた程ではなかった。笹もそれほど出ていない。やがて岩場が現れそこを灌木を掴んで越していくとしばらくで稜線に出た。山頂よりやや右側に出たようだがほぼ100点のルート取りだったと言えるだろう。
 笹薮をわずかに濃ぐと高丸三角点広場に到着。Bさんに音頭をとってもらって万歳三唱の後楽しい歓談のひと時となった。
 三角点広場は以前に比べて広くなり見晴らしもよくなったようだ。それだけ登られる様になったという事だろう。嬉しいような寂しいような…。
 休憩後はヨコナギ洞を目指して南の笹薮に入っていく。この方向は夜叉ケ池登山口駐車場から尾根伝いのルートで結構登られているらしく目印も多い。途中まではこの目印を追えばいいと思っていたが猛烈な笹薮に目印を見失う事数度。最後は結局地形図頼りとなった。
 地形図と遠くに見える地形を見比べながら進んでいくと右手に沢が現れた。これをヨコナギ洞の源流とみて沢に下りる。
 急な沢を下っていき沢が広くなってくると荒れた植林が周りを囲む様になった。地形図で見る限りいい感じの沢だろうと思っていただけにこれにはちょっとがっかり。
 植林で終わってしまうのかと意気消沈しているとやがて沢が狭くなりゴルジュとなった。そこからは小滝が現れなかなかの雰囲気となり楽しい。最後は駐車場のトイレ近くの橋に上がった。
 夜叉ケ池駐車場は混み合っていたのか駐車スペースから外れて停めてある車がかなりあった。それから察するに夜叉ケ池は人で満杯になっていたのだろう。高丸の静かな山旅とは裏腹に。


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