1010hanafusayama of 鈴鹿・美濃の山歩き

PA310071.JPG樽谷〜花房山
2010年10月31日(日) 曇り後雨 樽谷~花房山~モレ谷 奥美濃 沢歩き 単独

6:15 高地谷「21世紀みんなの森」 → 7:05 二俣 →
7:25~40 樽谷・花房の滝 → 7:55 二俣 → 9:05 三俣 →
10:55 登山道 → 11:00~12:00 花房山三角点 →
13:05~30 つり尾根最低鞍部 → 15:30 モレ谷出合 →
16:00 「21世紀みんなの森」 



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落差30mの花房の滝はいい佇まいだった。

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左俣へ入ると幾つかの滝が現れる。これは巨大チョックストーン。

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ヤキオの滝は立派な二条の滝だ。

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三俣を越えると7〜8mの滝が続けて現れた。

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花房山に続く谷は連瀑帯となっていた。

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花房山山頂から徳山ダム湖を見下ろす。

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稜線沿いの紅葉が美しかった。

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雨に打たれながらモレ谷を下った。

 岐阜県の滝を巡っておられる方のブログを拝見していたところ落差30mあるという「花房の滝」が目についた。高地谷の上流、樽谷を遡ったところにあるらしい。地形図を見るとそのあたりから花房山にかけてよさそうな谷がある。登ってみよう。情報は何も持ってないけど。
 下山は最近整備されたらしい花房山から小津権現山の登山道を利用しこれも行った事のないモレ谷に下りたい。この下山の事を考えて車は天狗谷を少し越えたところの「21世紀みんなの森」の看板が立つ広場に停めた。
 続く林道を終点まで歩き中又谷を徒渉して対岸に渡ると「花房の滝」の案内板が立つアスファルトの広場にでる。以前はここまで車で入れたそうだ。ここから「花房の滝」まで遊歩道があるらしいのだが現在通行止め。広場にはトイレも設置されているが使用できるのかどうか分からない。
 広場を抜けて樽谷側に進み堰堤を越えたところで沢に下りる。すぐに小滝や渕が現れてそれらしい雰囲気になるがわずかで行く手に大きな堰堤が横たわる。手前のテトラポット群を登って左手から巻いていくと上が二俣になっていた。ここから左の沢に入って花房山を目指す予定だがまずは右俣に入って「花房の滝」を見てくる事にしよう。
 小滝を越えると崩壊地があり足下に気をつけて進むと雰囲気のあるゴルジュ。大きく深そうな淵の右側を越えていきしばらくすると美しい垂瀑が見えてくる。落差30mと言われる「花房の滝」だ。すばらしい。寄り道をして正解だった。周りを広葉樹が囲んでおり色づけば美しい風景となるだろう。
 ここは木こりが樽姫の笛の音につい眠ってしまい目を覚ますと樽姫もとってきた木材も消えてしまっていたという言い伝えのあるところ。なんだか怪しい話だ。
 二俣まで戻り今度は左俣に進む。すぐに小滝や滑が現れて楽しい。頭上は覆い被さる樹木もなく開けて明るい。ただ数本のワイヤーがずっと沢の中を這っており目障りだ。このワイヤーは三俣辺りまであった。
 やがて10mほどの二条滝が現れる。恐らく「ヤキオの滝」と呼ばれるものだろう。直登は難しく右手の草付きをよじ登って上に出る。そこからわずかに進むと三俣に出た。
 中俣を進んでいくと立て続けに7~8mの滝が3本現れた。巻くのも厄介そうなのでシャワーで直登、最後の一本は右の草付きを登った。ここから地形図では等高線がかなり密になるが岩が詰まった沢で問題なく歩けた。
 左岸側が岩壁になったところで小滝になった二俣が現れここを花房山山頂に近い左に入る。すぐに小滝が連続しいい感じだ。がそれが終わらない。登っては滝、登っては滝。斜度を増しながらずっと続く。100mほど続いただろうか。これはもはや連続した小滝というより一本の滝といった方が正解かもしれない。上部で独立した小滝が幾つか現れそれが終わると水が涸れ源流部となった。振り返れば谷越しに雷倉が見える。
 適当に沢筋を選んでいく。三角点への直登も可能かもしれないが見上げるような急登と激薮を越えなければならないようだ。ふうさんならここぞとばかり笑顔を浮かべて直登を選ぶかもしれないが軟弱な僕は東前の谷源流部を囲むU字稜線の鞍部を目指す。少しでも上に出ようと高度を稼ぎながら薮をかき分けていくと広々とした登山道に出た。花房山~小津権現山間に整備された登山道だ。そこから山頂まではあっという間だった。
 山頂は以前とは随分雰囲気が変わっていた。切り開きが広くなったようだ。北側の樹木も切り払われ徳山ダムが正面から見えるようになった。これにともない見える山並みも増えたはずだが先ほどからガスがかかってきて遠望は利かなくなった。それでもガスの切れ間から覗く秋の彩りがきれいだった。
 休憩を終え登山道を小津権現山側にに向かう。U字稜線は今が盛りの紅葉に華やかに彩られていた。
 もう何年も前になるがモレ谷の林道から尾根沿いの切り開きを歩いてこのU字稜線に出て花房山に登った事がある。その切り開きが今でもあるのではないかと注意していたが分からなかった。すでに薮に埋もれてしまったのだろうか。
 1096m標高点の切り開きは絶好の展望地になっている。晴れていれば小津権現山や濃尾平野が眺められそうだがそれらは生憎ガスの向こうだ。ここを急下降し最低鞍部に向かう。 
 途中、東側の小尾根を伝ってモレ谷林道に下りるらしい切り開きがあった。少し入って振り返ると「右 花房山 左 権現山」とかかれたパネルがかけてある。そこをわずかに過ぎると焚火跡が残っていた。登山道を開いた際の休憩地だったのだろうか。調度いい感じでここでコーヒータイム。ゆっくり休もう、と思っていたがなんだか雲行きが怪しい。その内雨粒が落ちてきた。これはやばい。あわてて荷物をまとめて近くの激薮を漕いでモレ谷に向かって下降。       
 上部は急なガレ沢で浮き石が多く落石をする事数度。同行者がいなくて良かった。やがて本流に合わさると沢も落ち着き小滝が現れいい雰囲気となる。雨が沢の岩肌を濡らしてつややかにしていく。
 一旦林道に出て下降しやすいところから再び沢に下りると見応えのある滝やいい淵を持った滝が現れる。しかし雨が気になり落ち着いて見ていられない。
 やがて巨大堰堤が今日の山行の幕を引く様に現れた。この堰堤を右岸側に設置された梯子を使って下る。そこからしばらくは草に埋もれた作業道のようなところを歩き再び沢に下りると右岸に立派な滝がかかっていた。
 滝を過ぎてすぐに堰堤がありその右に舗装した道路があった。そこに上がると高地谷沿いに田んぼが見えたのでそこから高地谷の流れを渡ろうと行ってみたが流れに下りられない。結局堰堤まで戻り対岸の竹林を抜けて高地谷の流れに出て徒渉。渡ったところの植林をわずかに登ると高地谷林道に出た。あとは林道を「21世紀みんなの森」へ雨に打たれながら歩いていった。しかし寒さは少しも感じなかった。

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