荒れた北谷を前尾根目指して歩いていく。
前の尾根の取り付き。いきなりハードな雰囲気。
りゅうさんのリードで登っていく。
りゅうさんは流石に上手い。
とっちゃんも身体が重いと言いつつもすいすい登ってくる。
難しいスラブの岩も何のその。
下りは前壁を巻く急なガレ道を通って降りていった。
ryuさんの案内で鈴鹿、御在所岳の藤内壁前尾根に向かった。僕にとっては4度目の岩登り。果してどうなる事やら。
蒼滝トンネル手前の路肩から出発、裏道を歩いていく。前後には山ガール、山ボーイ達がいて華やかな感じだ。
11月に来た時には鮮やかな色を見せていた木々はすっかり葉を落とし落ち着いた雰囲気だ。荒れている谷はryuさんによればかなりましになったそうだ。
藤内小屋を経て藤内壁の取り付き口に向かう。荒れて広々とした川原の向こうに前尾根の堂々たる姿が浮かんでいる。僕に登れるのかな?
取り付き付近ではアイゼンワーク訓練のパーティが一ノ壁に向かって今出発するというところだった。我々は前尾根の取り付きで準備。
ryuさんのリードでスタート。ビレイはとっちゃん。「岩が冷たい!」天気はいいがこちら側には陽は全く射していない。
セカンドで僕が岩に取り付く。はなっから難しそうな雰囲気。それに冷たい岩肌になんだか力が入らない。ええ!これ登れないんじゃないの!と思いつつもなんとか気力を振り絞って登ってryuさんのところに辿り着く。
前尾根がどんなところか、どんなルートがあるのか、全く勉強してきてない。ryuさんに任せっきりの今回の山行だ。岩と岩のつなぎの尾根道ではハーネスにつながれたザイルをryuさんにひかれて歩いていく。こんなに他人任せの山行は初めてだがこれも悪くないかも。
ryuさんから「ここがP--」って説明を受けるけど後で振り返ってもさっぱり。ただ高度を上げるに従って見晴らしが好くなっていく。それとともに高度感もあがる。ryuさんに連れられている安心感からあまり怖さは感じない。それにしてもryuさんはノーマルルートとはいえよくリードでスイスイと登っていくものだ。経験の差なのかなあ。
とっちゃんは「身体が重い」と言いつつもストレスなく登ってくる。岩とか滝とかが好きなんだね。
前尾根は現れる岩場に変化があって楽しい。その度に使う技も違ったりしてryuさんに教えてもらう。それを即実行して自分で確かめてなるほどと納得。
先行のアイゼンワークのパーティを待つ間スラブを登って楽しむ。ホールド、スタンスとも小さくてなかなか難しい。ちょっと滑りつつもなんとか登ったがまだまだな感じだ。
対岸の沢の水が凍っているのが見えた。北向きの斜面だから冷えるのだろう。平野部ではあたたかな感じでも山の上では確実に冬になっているのだ。
ヤグラは時間切れのため次回の楽しみとなった。下山は前壁を巻く急なガレ道を降りていった。ここも途中の沢に氷が張っていた。
今回はryuさんに任せっきりの山行となったがこういうのも楽しい。素人同然の僕を引っ張っていくのは大変だったろうなとは思うが僕としてはとても楽しめたし色々勉強にもなった。ryuさん、次回もぜひともよろしく。