まずは難関の堰堤越えに臨む。
右岸の急斜面をキックステップで登り緩やかな斜面に出る。
上原谷上部の台地から見る稜線がすばらしい。
稜線上には素敵なブナの森があり癒される。
土蔵岳山頂で美濃加茂から来られた方々が休憩。
登りに使った斜面が面白そうだったのでそこを滑った。
休憩地からは上原谷を囲む稜線が見える。開放感があって気持ちいい。
本日は久々にフリーベンチャーにお世話になった。なかなかよかった。
堰堤右岸を滑り降りた。ヤブの急斜面だったがなかなか楽しかった。
ここ数日の降雪で揖斐のあたりも積雪が期待できそうだ。
天候も回復傾向らしい。
それではということで前からスキーで行きたかった土蔵岳に向かった。
しかし出発時間が遅かった。
寝過ごしたのだ。
現地に着いたのは8時半。
坂内は思ったより雪が少ない。
これでは途中までスキーを背負う事になるかもしれないな。
そう思いながら大ダワの取り付きの神社に車を停めた。
大ダワまわりで行くか、上原谷でいくか迷った。
そうこうしている内に大ダワへの登り口から4人グループの登山者が出発した。
こちらは結局出発時間が遅いという事で上原谷からのぞむことにした。
上原谷の出合いに車を移動。
出合いには車が一台。
登山者かな。
谷に続く林道には二人分の踏み跡があった。
久々登場のフリーベンチャーを履いて林道を進んでいく。
しばらく進むと踏み跡の主達が下ってきた。
少し話したがどうやら登山者ではないらしい。
上原谷の第一関門は堰堤だ。
これを越えるのに高巻きをしなくてはならない。
以前、上原谷を下った時は左岸を巻いた。
しかし、左岸は見る限り雪の付きが悪く難しそうだ。
右岸はヤブが濃そうだが雪は付いている。
ここで板を外してつぼ足で右岸をよじ登っていく。
取り付いてみると右岸はかなりの急斜面だ。
しかし雪質がちょうどよくキックステップでなんとか登っていける。
どこから沢へ下りるかなあと思いながら見ても下りられるようなところは見当たらない。
仕方なくどんどん上へ登っていく。
やがて登っていた尾根が緩やかにり疎林になった。
右手下を見ると意外と近くに沢が見える。
ここから再びフリーベンチャーを履き沢に向かって滑り降りた。
滑降が難しかったらつぼ足で降りようと思っていたが雪も下まであり意外と簡単に降りられた。
沢に着いてからは小さなスノーブリッジを利用して徒渉して奥の台地に取り付いた。
この辺りは地形図上では広い台地が広がっているようにみえる。
しかし実際はいくつかの沢で台地が寸断されている。
その中でできれば土蔵岳山頂直下に出る台地に取り付きたかった。
しかし渡渉地点が見つからず手前の台地を登っていった。
登ってみるとこの台地が意外と良かった。
取り付いてからしばらくはうるさいヤブが続くがしばらくするとヤブが薄れる。
広い雪原も現れ、そこからは上原谷を取り巻く稜線が一望できる。
開放感のあふれる場所だ。
やがてこの雪原は深い沢に遮られる。
このまま土蔵岳直下まで行けるかもと思っていたがそう甘くなかった。
ここからは稜線を目指して中斜面を登っていく。
この斜面は下はヤブだが上部は無木立で滑ったら楽しそうだ。
稜線上はやせ尾根になっている。
右手自然林、左手植林の尾根だ。
ヤブが濃いが途中ブナの素敵な森もありホッとする。
いくつか小さな起伏を越えて山頂直下の鞍部に至る。
後はブナの急斜面をラッセルしながら登っていく。
一登りで平坦な山頂稜線へ出た。
どうやら西端に出たようでそれから少し東に向かう。
少し進むと山頂を示すパネルがいくつかかかっていた。
風が少し強く寒い。
パネルで古いものは木のかなり上部にかかっている。
前回訪れた時はそれが手の届きそうなところにあったのだが。
それだけ雪が少ないという事なのだろう。
3mは違うか。
しばらくすると朝大ダワの登り口から登っていったグループが到着した。
美濃加茂から見えたそうだ。
男性の方は以前ここをスキーで訪れた事があると言ってみえた。
昔から滑られていたんだ。
時間があったら猫ケ洞まで足を延ばそうと思ていたが何とも時間が遅い。
今日は天気もいいし久し振りにまったりとした休憩がしたい。
猫ケ洞はまた次のお楽しみという事ですぐに下りにかかった。
休憩は途中にあった稜線を見渡せる雪原でとる事にしよう。
今日の雪はいわゆる悪雪だがフリーベンチャーはそれを苦にする事なく下りていける。
短いから雪が引っかからないためだろう。
小回りが利くからヤブもそれほど苦にならない。
この辺りでスキーをするならフリーベンチャーがいいように思えた。
ただし滑りを楽しむには向いていない。
もっともこの辺りで滑りはあまり期待してないが。
稜線から上原谷への下りは山頂直下の斜面がいいかと思っていたが見ると物足りない感じだ。
それに先がどうなっているかわからない不安もある。
登りで使った斜面を降りる事にしよう。
稜線に取り付いた場所まで戻りそこから急斜面を滑降。
しばらく無木立の斜面が続き雪質はよくないがそれなりに楽しい。
わずかなヤブを滑り抜けていくと休憩地予定の雪原だ。
この雪原からは土蔵岳から大ダワに続く稜線,上原谷左岸尾根がよく見える。
その眺めがとてもいい。
揖斐の上高地、とまで言ったら言い過ぎだろうが。
まったりモードで休憩を取る。
まずは無頼派で乾杯だ。
気持ちいいなあ。
こういう休憩の取り方がやっぱり自分らしい。
休憩後は登りに使ったルートを辿っていく。
尾根への登り返しはシールで登りきった。
尾根からはシールを外し滑降。
ヤブを漕ぎながらの急斜面滑降で大変だったがなんとか堰堤脇まで降りられた。
後は上原谷出合いまで林道を滑り降りていった。