ロープウェイ駅から樹林帯に。先行者の後を追っていく。
徐々に山頂が近づいてくる。しかし風が吹き始める。
強風が真っ白な斜面を吹き抜けていく。
クラスト斜面を避けて石室山荘の下へ。ここからクトー装着。
上部はクラスト斜面と烈風の悪条件。剣ケ峰は諦める。
稜線近くの急斜面にドロップ。気持ちよく落ちていく。
女人堂上の斜面は広くて滑りやすかった。
数多くのシュプールが雪面に刻まれていく。
くるぶしの痛みがとれず今週はスキーはやめておこうと思ったのだが天気がいいとなれば気持ちも動く。
奥美濃の野伏ケ岳にするか御嶽山にするか迷ったが予報で好天と確信できた御嶽山に向かった。
ロープウェイまでの道はうっすらと雪が着いていた。
昨日雪が降ったようだ。
これは期待できるかも。
天気も上々。
真っ青な空の下に真っ白な御嶽山が鎮座する。
モチベーションがあがるが気になるのは風だ。
いまだ動かないロープウェイを待てずリフトを乗り継いで山頂駅まで。
そこには先行者が二人。
そのすぐ後をついていった。
序盤の樹林帯は積雪が20センチほど。
森林限界あたりは雪が飛ばされて積雪はほとんどなくクラストしている。
森林限界を越えたあたりで先行していた二人をパスさせていただく。
無木立の広い尾根を直登して緩やかな尾根上に出る。
この辺りから風がかなり強くなった。
石室山荘までの広大な斜面は雪煙をあげている。
先が思いやられる。
登山道のある尾根の右斜面をトラバース気味に登って石室山荘下の斜面に出る。
強い風に時折進行を止められるが大きな問題はなさそうだ。
石室山荘下の斜面も直登していこうとしたがそう甘くはなかった。
キックターンを使ってジグザグに登っていく。
斜面の上部がクラストしていて思ったところに出る事ができず上へ追いやられる。
結局、石室山荘のすぐ下まで出てここでクトーを装着。
石室山荘を右手から巻くようにして越えていった。
振り返ると後から数多くのスキーヤー、ボーダーが登ってきている。
石室山荘から覚明堂までの急斜面もクラストというか氷化したところが多く気を使う。
慎重にクトーを効かせながらなんとか登りきった。
覚明堂あたりで一休みしようと思ったがどこもクラストか氷化していて休めるところがない。
仕方がないのでそのまま稜線近くまで行く。
その内にパスしたお二方の内お一人が追いついてきた。
その方のスキーを見るとクトーが板に直接付いている。
やけにクラスト斜面を簡単に登ってくるなあと思ったらこういう仕掛けだったのだ。
話を聞くと特注品らしい。
松本のスキー用品店で製造、販売しているらしい。(店名を聞いたのだが忘れた)
この方はこのままスキーで剣ケ峰まで向かうとの事。
それじゃ僕もと稜線に出てみたがこれがすごい風。
強風ていった生易しさじゃない。
これは烈風というものだろう。
これじゃ剣ケ峰に行っても楽しそうじゃない。
モチベーションがぐっと下がり近くの岩陰に隠れた。
特注クトーの方はそのまま稜線を歩いていかれた。
すごいなあ。
こういう条件に慣れているんだろうか。
その内にこの方のお連れの方も到着。
この方はスキーを担いでアイゼンで稜線を歩いていった。
この烈風の中すごい!
岩陰でクトーとシールを外していると単独のスキーヤーがこちらにやってきた。
この風じゃこれ以上進めないとの事だった。
それが正解でしょう、普通。
すぐに滑降開始。
最初クラストした斜面だがすぐにいい感じの雪になる。
気持ちよく滑って覚明堂下の斜面につなぐ。
ここもそこそこの雪質。
本日のファーストトラックをいただく。
急斜面の下ではボーダー達が黒岩あたりから登山道尾根南側のハーフパイプのような沢にドロップしている。
それを見てこちらもそのハーフパイプに入っていく。
ここはまさにハーフパイプで左右の壁に滑り登りながら下に落ちていく。
途中から登山尾根を回り込むとそこには広大な斜面。
固めの雪質もよくまるでゲレンデを滑るような感じだ。
斜面を滑り降りると女人堂に出る。
ここの軒先を借りて休憩。
青空のもと乗鞍岳から木曽駒ヶ岳までの大パノラマを肴に乾杯!
休憩後はスキー場までの尾根を滑り降りていく。
雪質は難しかったがそれなりに楽しく滑れた。
下山後は緑さんから紹介された「ねざめホテル」の風呂に入った。
明るくいい感じの施設だった。
しかし、いつもいっている「棧温泉」に何故か申し訳ない感じがしてしまった。