貝月谷の林道は延びて新しい堰堤ができていた。
小滝が小気味よくあらわれていい感じ。苔むした岩も趣がある。
淵にはまさ土がたまってきらめいている。涼しげだ。
夫婦のように寄り添う栃ノ木の巨木。命名「夫婦栃ノ木」
この貝月谷では特徴的な滝。「貝月滝」と名付けよう。
一条の滝はなかなか手強かったがそれなりに楽しくもあった。
上部は素敵な樹林帯。本谷とは違った雰囲気だ。
避難小屋で雨をさけて大休止。でも休憩中雨はなかった。
今回たどったルートです。
天気予報もたまには当たるようで山間部は怪しい雲行き。
それでも午前中はもつだろうと出発。
貝月山に近づくに従ってますます怪しくなる空模様。
どうしようかなあ、と迷っているうちに貝月谷へ。
じゃあ、登りましょうか。
貝月谷は以前に来た時よりも林道が延びて新しい堰堤もできていた。
その堰堤手前の広場に車を停めて出発。
この堰堤は変わった構造をしていて堰堤の中を通り抜けていける。
最近はこういったものが流行なのだろうか。
貝月谷に初めて登ってからもう数年経つ。
あの頃はまだ沢を始めたばかりでドキドキして登った記憶がある。
いい谷だったという思いはあるがそれは沢の経験が少ない頃に感じた事。
今登ったらどう感じるか興味がある。
堰堤を越えてすぐに淵をもった小滝が現れる。
おお、思っていた以上にいい感じじゃありませんか。
その後もいい感じの小滝が現れてウキウキ。
花崗岩の沢は曇っているにもかかわらず明るい。
周りの樹林と相まってさわやかな空気を醸し出している。
なんと夏にぴったりの沢ではありませんか。
岩肌のコケの緑も深くていい感じだ。
淵には今話題の「まさ土」がたまってキラキラしている。
んん!沢歩きっていいなあ。
わざと淵に入って腰まで水につかりつめた〜い。
最初の二俣の少し手前で右手を見ると大きな栃ノ木が2本、寄り添うように立っていた。
仲睦まじいなあ。
「夫婦栃ノ木」と名付けよう。
その後ゴーロの沢がわずかに続いて二つ目の二俣に出る。
本谷は右俣だがそこは以前歩いたところ。
確かだんだんヤブっぽくなって最後は逆相の灌木帯だった。
今回はここを左に行ってみる事にする。
左俣は狭い谷だがヤブっぽくはなく周りの樹林もいい感じだ。
小滝もいくつかあり越していく。
そしてすぐに両方に滝のかかった二俣に出る。
どちらの滝も斜瀑で威圧感を感じるような滝ではない。
しかし、この貝月谷の中では特徴的な滝ではないだろうか。
特に右手の滝は落差15mほどはあるだろうか。
残念ながらそちらは進んでいく沢ではない。
しかし見上げる滝は思わず登りたくなってしまう。
で荷物をおろして登ってみた。
登って下をみるとなかなかの高度感だ。
下りるのにちょっと気を使った。
思わぬ見つけ物でこちらの沢に入って正解だった。
この滝を「貝月滝」と名付けよう。
でもう一方を「小貝月滝」
「小貝月滝」の方を登って先に進む。
その後も登り頃の滝がいくつか現れる。
ヤブっぽさは全くなく本谷とは雰囲気が全く違う。
やがて登り頃ではない一条の滝が現れた。
いくらでも巻いていく事はできるがここは登っておこうと取り付いた。
なかなか手強かったがなんとか左端を登る事ができた。
滝の上はいい樹林帯が広がる。
やがて左右の尾根も低くなり広々とした源頭部になる。
これも本谷にはなかった。
しかしいい感じの樹林も小尾根にのるとすぐに広々した登山道に出て終わる。
後は手入れされた登山道を貝月ゲレンデ上部の避難小屋まで歩く。
やがてしっかりした避難小屋につく。
今日はここで休憩と決めていた。
雨が降ってものんびりできるからだ。
しかし曇っているものの休憩中に雨は降ってこなかった。
雨は林道を下って駐車地に戻った頃降り出した。
ちょうど昼頃で昼から崩れるという天気予報はぴったり当たっていた。