メンバーの空き家を借りて忘年会。ランタンを灯して山小屋気分。
取り付きは植林の急斜面。新雪のラッセルが大変。
尾根上にあがってますます積雪は深くなる。
場所によっては胸丈のラッセルになかなか進まず…
八谷からの尾根に出合ったところで今日は満足としましょう。
前夜はOSKの方の空き家をお借りして忘年会で盛り上がった。この日はこの冬一番の寒波で雪が積もりそれがいい雰囲気を醸し出していた。
あまりにも盛り上がった忘年会のおかげで朝の出発が少々遅くなりツルベ岳へ取り付く頃には9時を回っていた。当日参加のメンバーはさぞやきもきした事だろう。
計画した時にはツルベ岳までの尾根の冬枯れした樹林をのんびり歩けていける予定だった。しかし、思わぬ雪。樽見ではまるで石徹白の集落を思わせるような積雪。これはかなりのラッセルが強いられるに違いない。
大井の集落をあちらこちらした後ようやく取り付き口の神社にたどり着いた。見ればこの先植林帯の急斜面に結構な積雪。先頭を交代しながらラッセルをしていくがそれでも結構つらい。
斜度が緩くなってくるとすぐに538.2三角点付近に出る。このあたりはかなりの積雪があり下手をすると胸くらいまで埋もれる。その中に鹿の歩いた跡と思われる溝ができていてこれを利用させてもらう。周りよりも若干雪がしまっていて歩きやすい。
しばらく緩やかな尾根が続いた後再び急斜面の登りとなる。先頭はラッセルに手こずって中々進んでいかない。列の後ろの方ではのんびりとした気分で「まだ進まんかあ」などと勝手な事を言っている。一人でこんなところをラッセルしていたら泣きたくなってくるだろうが大勢でラッセルしていくとなんだか楽しいから不思議だ。
振り返ると樹林越しに奥美濃の白い山並みが見えて美しい。誰かが言ってた。「まるで水墨画の世界やなあ。」なんで雪景色ってこんなにきれいに見えるんだろう。
麓の12時を知らせるチャイムが聞こえてきたところで休憩をとった。今日はとても山頂は無理だ。もうここから引き返してもいいくらいだ。と思っているとリーダーから2時までは頑張るぞとのかけ声。
「2m位は積もってるかなあ」「そんなにはないやろ」
2mはないにしろ急斜面では胸丈のラッセル。しかも降りたての雪だから厄介だ。先頭を行く人はすぐに汗が噴き出してくる。
リミットの2時になろうとした頃、八谷からあがってくる尾根が近づいてきた。なんとか尾根の分岐点までは辿り着いて本日はここで最終到達点として万歳三唱。雪のツルベ岳は次回にお預けだ。
雪山の下山は早い。全員が1時間半もかからずに取り付きの神社に下りる事ができた。なんだかんだと言ってもこの日も楽しい山行となった。