男7人でのむさ苦しい出発となった。
取り付きはガラガラの急斜面。足下の石がこぼれ落ちる。
尾根が緩やかになると「静謐の尾根」に相応しい静かな佇まい。
上部は岩の立つ急斜面となる。
樹林越しには伊吹山や、遠く白山なども見える。
霊仙の台地に出るとすばらしい景観が広がっていた。
米原避難小屋まであとわずか。たのしいパーティが待っている。
ビン坂峠までもなかなかいい尾根だった。
ビン坂峠からは真新しい林道を歩いていった。
2週連続の忘年登山、今回はヤブコギネットのメンバーとの山行。場所はいろいろと考えた末に昨年と同じ霊仙山、米原避難小屋でのしゃぶしゃぶパーティとなった。探すと人をはばかる事なくパーティのできるいい小屋というのはなかなか見つからないものだ。
今回も参加する予定だったとっちゃんはお父さんが入院したとの事で急遽参加を見合わせるとの事になった。そのかわり登山口まで見送りにきてくれた。唯一の女性参加者がいなくなり男7人でのむさ苦しい出発となった。
今回の取り付きは前回取り付きのずっと手前で屏風岩を少し越えたところの尾根。見上げればいきなりの急登だ。流石にヤブコギの山行は忘年登山といえどもひとひねりある。
ガレガレの斜面は歩く度に足下の石が転がり落ち「落!」の声が頻繁にかかる。気をつけないと大けがしそうだ。
今日はどうやら足ごしらえを間違えたようだ。先週の積雪のイメージを引きずったままだったから厳冬期用の固い靴で来てしまったのだ。こんな靴で急斜面を登るのはすごくつらい。いらないところにいらない力が入ってしまう。おまけに雪は思った以上に少なかった。いざという時の為にもってきたワカンもただのお荷物になってしまった。
急登を終えると穏やかな樹林の尾根なる。ここからは昨年も歩いた「静謐の尾根」と呼ばれている尾根になる。確かに静かな山歩きができそうな尾根だ。
上部に至ると所々に雪田が見られるようになりそれがいいアクセントになっている。やがて尾根は再び急登となるが雪があるせいか昨年より緩やかに感じる。振り返ると樹間から白くなった伊吹山や遠く白山、御嶽山などが青空の下に浮かんでいる。。
急斜面を登りきるとそこには霊仙の台地のすばらしい景観が待っていた。その景色にみんな簡単の声をあげる。昨年はガスっていて全く見えなかった風景だ。
左手を見ると経塚山の向こうにパーティ会場の米原避難小屋が見える。まっすぐいったら随分近い感じだがここは登山道に出て安全に進む。ひとりmayonekoさんだけが台地のヘリの稜線沿いを避難小屋に向かっていた。mayonekoさんの方を歩いても楽しかったかもしれない。
経塚山に着くと避難小屋の方からも霊仙山山頂の方からも登山者がやってくる。今日は随分と賑わっているようだ。ひょっとしたら避難小屋も先客に占拠されているのではないかと心配したがなんとか大丈夫だった。
避難小屋について早速しゃぶしゃぶパーティが始まる。いつもながら盛りだくさんの肉と具だ。鍋を囲んで山にまつわるいろんな話で盛り上がり時間はいつの間にやら過ぎていった。
下山はビン坂峠へ下りる事にした。誰も歩いた事がないルートなので地図とGPSで場所を確認しながらの下山となった。
ビン坂峠までの尾根は最初急な尾根を落ち葉を踏みながら下りていく。やがて斜度が穏やかになってくると古い道型が現れる。結構広くてきれいな道型でかつてはそれなりの往来があったのだろうなと想像できる。
やがてビン坂峠に出ると下から林道があがってきていた。たぶん植林の為の林道なのだろう。今は新しい林道だがその内他の多くの林道のように荒れていくのだろうか。
帰宅してから左膝が異常に痛くなった。下山途中から痛みが走りやばいかなと思っていたが何とか下山できてホッとしていた。しかし時間が経つに連れて痛みが増してきて歩くのも困難な状態になった。翌日病院に行ったが何時ものように痛み止めをくれただけだった。この正月休暇に楽しみにしていたスキーは諦めざるを得ないようだ。