新雪のつく急斜面を登っていく。
植林の穏やかな台地を進む。
細い尾根にのり急登。
主尾根との合流地点はいいブナ林になっていた。
稜線上に出ると野伏ケ岳が美しい。
小白山もすばらしい山容を見せる。
休憩後小白山との最低鞍部まで行ってみる。
北東尾根を滑降。思いの外細くブッシュも出ていて難しかった。
台地の沢をスノーブリッジを使って徒渉。
5時に大垣を出発して7時には登り始めようという予定だったが朝寝坊。5時半近くにそばつるの電話で起こされる始末。あわてて準備して出発したが予定より1時間程遅れてしまった。そんなだからカメラやGPSを忘れてしまいそばつるのものでカバーする事となった。
現地は除雪がされており石徹白川に架かる橋の袂に車を置く事ができた。早速準備して出発。橋を渡って右にわずかに進んだところから尾根に取り付く。
取り付きは急斜面の連続でまだスキーのキックターンに慣れないそばつるは四苦八苦していたがそれでもなんとかここをクリアして台地に上がった。雪質はところどころモナカ状になったところがあったが概ねパウダーだ。
台地は杉の植林になっていてその中を進んでいく。標高点915m付近に至ると谷筋、尾根筋が明確になってきた。そのまま真っすぐに進んで正面の枝尾根に取り付く。
尾根に取り付くとそれまでの緩やかな登りから急登となる。一旦穏やかさを取り戻すもののその先は更に急登となる。まだ薮が顔を出しておりそれを避けながらの登高が続き結構大変だ。そばつるがついて来れるか心配だったがそこは彼も根性を見せ遅れがちながらなんとか登ってきている。
やがて枝尾根が形をなくすとわずかで広い杉山東尾根上に出た。そこそこのブナが出迎えてくれて目を楽しませてくれる。
緩やかな斜面を上がっていくと杉山北のピークに上がる。ここからは来週OSKのメンバーと登る予定をしている小白山や野伏ケ岳、薙刀山といった山々が一望できる。バックは曇り空だがなかなか美しい。この眺めにはそばつるも感激だ。特に小白山北峰の美しさは格別だった。
杉山に移動して休憩する事とした。杉山は抱いていたイメージと違いすばらしい山頂だった。小白山、野伏ケ岳の好展望が得られ、振り返れば大日ケ岳や芦倉、丸山といった山々、そして方向を変えて平家、美濃平家、荒島岳。予想外の眺めに僕もそばつるもしばし言葉を失った。
時折日差しの射す中で雪テーブルを作って休憩。肴は取り囲む素敵な風景。それらを味わいながら話をしているうちに時間は過ぎて久し振りに2時間近くの休憩となった。
休憩後は来週の下見を兼ねて小白山東尾根の最低鞍部まで行ってみる事にした。
四つ程ピークを越えて最後の斜面をシールのまま滑り降りていくと穏やかな最低鞍部に辿り着いた。そばつるはここでキャンプしたら楽しいだろうなあと言っていた。実際キャンプに適した地形でここに泊まってのんびりと小白山に登るのも楽しいだろう。
下見が終わった後は登り返して二つ目のピークから北東方向に延びる尾根へと進んでいった。ここからはシールを剥がして滑降。しかし細い尾根である上に薮が隠れておらずなかなか難しい滑りとなった。そばつるは何度も転倒していたがそれでも最後まで諦めず滑り降りてきた。
下部は穏やかな植林帯となっておりその中を縫う様にして滑る。途中、登ってきたトレースに戻る為に右側へ進む。小谷が3ヶ所程あり雪に埋もれた場所を探して徒渉。シールを貼って登り返す場面もあったがなんとかトレースに戻る事ができた。
最後の急斜面がそばつるにとってはなかなか厄介だったようだ。ここでも何回か転倒していたが雪質の良さに助けられ無事林道に降りることができた。その頃には周りはやや暗くなってきていた。