1103kaerigumoyama of 鈴鹿・美濃の山歩き

P3260038.JPG帰雲山

2011年3月26日(土) 雪 飛騨 帰雲山 スキー SGさん Tsutomu

8:00 白川郷神社 → 9:35 上部林道 → 10:30 1335標高点 →
11:35 アンテナ小屋 → 12:10~13:50 帰雲山 → 
15:35 白川郷神社



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谷沿いは新雪がついてかなりのラッセルを強いられる。

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雪は強くなったり弱くなったり。いつまでもやまない。

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時ならぬ大雪にカモシカも大変だろう。

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ブナの尾根のラッセルが続く。

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アンテナ横の小屋の屋根も雪が厚い。

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帰雲山で今日は引き返す事に。まだまだ雪模様。

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パウダースノーを存分に味わう。

 東海北陸自動車道の鷹巣ICを過ぎると真冬に戻ったかのような風景が広がった。路面にも積雪がありハンドルさばきも慎重にならざるを得ない。
 白川郷ICを降りるとそこはまさに雪国。時ならぬ大雪に除雪作業にいそしむ人の姿が目につく。
 白川郷の神社駐車場は既に先客が登山の用意をし出発。僕達も時折雪が激しく降る中で準備を整え出発。
 神社横の道を少し登ったところでシール歩行の準備をしているとスキーヤーが三人あがってきた。何となく距離を置いた感じだったので言葉も交わさずに先に出発。
 目指すのは猿ケ馬場だ。SGさんは猿ケ馬場は初めてらしい。SGさんのスキー歴から考えると不思議な感じだ。ここは数年前に登った経験のある僕が先行していこう、と思うが記憶と風景がピンと来ない。素直に先行者のトレースを追っていく。
 しばらくすると見覚えのない堰堤。前に来た時もあったのだろうか。これだから記憶は当てにならない。トレースを追って堰堤上の沢を登っていく。
 すぐに先行のパーティに追いついた。新雪のラッセルに苦労しているようだ。失礼して先行させていただく。
 沢は一部急登があるものの概ね穏やか。無垢な新雪をラッセルしていくのは気持ちのいいもんだ。
 やがて上部の林道に着く。ここからしばらく林道を進む。ここも積雪が多い。
 不図視界に動くものがあった。その方を見るとカモシカだった。しばらく見つめあった後彼は(もしくは彼女は)半身を新雪の中に埋めてゆっくりと山腹を登っていった。この時季にこの雪では彼らも大変だろう。
 右手の小沢を登って1335標高点のある尾根に取り付く。急斜面だが新雪の為登りやすい。斜度が緩くなってくると周りの樹林に目をやる余裕も出てくる。立派なブナが立ち並びすばらしい。
 積雪はかなり深い。ファットスキーでも余裕で30センチは潜る。場所によっては膝下のラッセルとなる。標高点の手前で若干の急斜面があるが後は穏やかな尾根が続く。
 1335標高点で休憩していると先ほどのパーティが追いついてきて先行していった。がその方向はどうも違っているようだ。念のためGPSで確認して僕達は正面に見える穏やかな尾根に取り付いた。やはりこちらが正解だったようだ。途中で急斜面をこちらの尾根に向かって登ってくるパーティの姿が見えた。
 穏やかで癒される樹林帯の中を先頭ラッセル。しかし天候はよくなく視界が悪い。ともするとどちらに向かっているのか怪しくなる。こまめにGPSで確認。それでも三角点付近では尾根を行きすぎた。
 気温がかなり低い。SGさんに続いて僕もあまりの冷たさに我慢できず手袋を変えた。それでも手先が冷たくて痛い。厳冬期用グローブを持ってくるべきだった。
 穏やかなブナの樹林帯を進んでいくと傍らにアンテナの立つ小屋があった。避難小屋に使えるのかと思ったがドアはしっかり鍵がかけてあった。
 ここからゆるやかに下っていくと鞍部に出るがガスと雪で進行方向が分からない。GPSで確認すると斜面じゃないと思っていた方向を指した。よく見るとそこには無木立の斜面があった。
 滑降にはもってこいの斜面を一登りすると再び穏やかな尾根となりわずかに進むと帰雲山山頂と思われる辺りに出た。山名板らしきものは見当たらないがGPSでも山頂を示していた。
 さて問題はこの先である。先に進むのか。SGさんに聞くと今日はここでいいという返事。それで決まり。ここで大休止をして下山をする事にした。
 大休止をするのもなかなか大変だ。冷たい風が吹き付けてくるし雪も舞っている。樹木の陰に荷物を降ろしたがそれでも寒い。SGさんのアイデアでチェルトをかぶって寒さを和らげる。
 チェルトをかぶるというのは初めての体験だったがこれが思ったより快適だった。僕のチェルトが一人用だったので二人にはちょっと狭かったが寒さは和らいだ。流石経験豊かなSGさんだ。
 休憩中外を見ると青空が出ていた。これはいいかもしれないと思っていたがゆっくり休憩した後外に出ると再び雪が舞っていた。今日はやはり天候は期待できないようだ。
 雪の降る中下山をはじめる。登ってきたトレースは既に半分程が雪の中に消えている。滑降向きの斜面ではGPSで方向を確認して滑り降りていく。60~70センチほど積もった雪はパウダーで気持ちいい。
 鞍部からはゆるやかな登りになるがシール無しでは後ずさりして登っていけない。そこで右側から山腹を巻いていく。高度を下げすぎないように気をつけながら巻いていくとほぼ思ったところへ出る事ができた。
 すこし平らかなところを進んでいくと緩やかに下る尾根。ここを気持ちよくツリーランしていく。その後もブナの樹林帯を気持ちよくツリーラン。特に尾根の末端、林道へ出る手前の急斜面はこの時季に期待していなかったような雪質で少し興奮気味だった。SGさんもからだ半分を雪の中に埋めながら気持ち良さそうに滑り降りてくる。
 林道からは緩やかな沢を下っていく。そこには幾つかのスキーの跡が残っていた。何れも沢のセンター付近を下っている。左右の山腹は滑られておらずもっぱらそういうところをつないで下っていった。ここも思っていた以上に楽しい滑りができた。
 最後は前回のときと同じように神社脇まで滑り降りた。天候は相変わらずで雪が降り続いていた。この雪のおかげで猿ケ馬場は逃したがそのかわり思わぬパウダーが味わえた楽しい山行となった。


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