和田山牧場跡までの林道はかなりの積雪。
和田山牧場跡に着くとこれ以上はない青空が出迎えてくれた。
野伏ケ岳も真っ白に雪化粧してすばらしい。
推高谷の穏やかな沢を歩いて行く。楽しい。
薙刀平までの尾根は急登。初心者組にはちょっと辛かった。
平の奥にたおやかな稜線を見せる薙刀山。
野伏ケ岳をバックにスノーハイク。
山頂まであと一息だ!
薙刀山南面を滑降!
素敵なテーブルを囲んで楽しいランチタイム。
思い思いのトレースを刻んで下降。
和田山牧場跡はそれぞれに歩いて下った。
そんなのは難しい、と言われつつやってしまいました。スキー、スノーシュー、ワカンのコラボ。参加されたみなさん、こんな無理と思われた山行に参加していただいてありがとうございます。みなさんのご理解とご協力をもって楽しい山行になったのではないかなと思います。
前日、ウィングヒルズ白鳥でまずは足慣らし。気持ちのいいパウダーを味わった後そのまま駐車場で車中泊。早朝に同じく車中泊したバーチャリさんを乗せて白山中居神社に向かう。
白山中居神社には参加メンバー達がすでに準備をしている。たんぽぽさん、ふ~さん、たろーさんが到着していざ出発。
今年は雪が多い。昨年は雪をつなぐのに苦労した林道もずっと雪に埋まっている。
先頭を行ってくれるのは中野さん。今回は奥さんのミルクさんと参加。新しく手に入れた極太スキーを履いてのラッセルは力強い。その後にはすばらしい道が出来上がってみんな大助かり。何時もは飛ぶような早さで山を登っておられるが今日はペースを合わせていただいている。それでも「ペース早くないですか?」とミルクさんはみなさんを気遣っていた。
慣れないスキーでの歩行に苦労していたたろーさんがちょっと遅れ気味だったがそれでも和田山牧場跡には思ったより早くついた。
ここからの眺めは何時来てもすばらしい。特に今日は青空の下に真っ白に雪化粧した峰々が朝陽をうけて輝き息をのむ美しさだ。これから向かう薙刀山も白く輝いている。
ここからは僕が先頭ラッセル。ルート取りがちょっと不安だったが後でGPSの軌跡を確認したらまずまずのルート取りをしていたのでホッとした。
野伏ケ岳の北東尾根を巻く林道跡を辿って行くと徐々に雪が深くなってきた。再び極太スキーの威力を発揮してもらおうと中野さんと先頭を交代。
遅れがちなたろーさんをりゅうさんがフォローしてくれている。もともとスキーのフォローに回りますと宣言していただいていたが助かる。
林道跡終点から推高谷に下りてしばらく雪に埋まった沢を登る。後ろからは10人前後のパーティが追いついてきた。賑やかなパーティだ。
右俣の沢に入って右手の尾根に取り付く。ここは昨年登って登りやすかったので今回もと決めていた尾根だ。
中野さんがいいルート取りで登っていく。しかしそれでも結構きつい。スノーシュー、ワカン組が遅れがちだ。そのスノーシュー、ワカン組ではヤマメさんがお姫様ぶりを発揮しているようだ。biwacoさん、たんぽぽさんがそのお姫様をフォロー。微笑ましいやり取りが雰囲気を明るくしている。
後続を待って尾根途中で休憩していると追ってきていたパーティーが左手の急な尾根を登っていった。その中のお一方がこちらに向かってお~いと声を出して手を振っている。こちらもそれに応えて手を振りかえすと笑いが起こった。
斜度が緩くなって薙刀平に着く。樹林が広がる平の奥には薙刀山の白くたおやかな稜線が青い空の下に横たわっている。素敵な風景だ。
ここからはさきほどのパーティが付けたトレースを利用させてもらう。休憩予定の樹林に着いてまず雪テーブルをつくった。ここからは空荷で山頂を目指す予定だ。先行のパーティも同じ考えのようで近くの木の下に荷物が置いてあった。
後続の到着を待って山頂に向けて出発。トレースがあるので楽々だ。
南斜面下に出たところで上部から先行パーティが滑降してくる。あちらは全員スキーのようだ。
滑りは中々難しそうだ。中には途中でこける方も。こちらは大丈夫だろうか。
そのパーティと少し話をしたがほとんど65歳以上だとか。元気な方達だ。
20分ほどで山頂到着。風が少しあるがそれほど気にはならない。
ここから見える風景はすばらしいの一言。盟主白山をはじめ奥越、奥美濃、の山々、そして遠く、御嶽、乗鞍。みんなそんな山々を見ながらうっとりと時間を過ごす。かつてここをテン泊で訪れた事が懐かしいと他の山行を断って参加していただいたふ~さんにとってこの景色はどんなだったろうか。
集合写真を撮った後、休憩地に向けて下山開始。スキー組は新雪が溶けて重くなった雪に悪戦苦闘。特にバーチャリさんが苦労していて近くでワカンのbiwacoさんがアドバイスとフォローをしている。その姿がとても微笑ましかった。
休憩地に戻ってみるとひとりバテたからと留守番をしていたりゅうさんの手でテーブルが立派なものになっていた。こんなテーブルが作れるのにどこがバテているのかと思ったがありがたく利用させてもらった。このテーブルのおかげで快適なランチが楽しめた。
ランチはいろんなものが回ってきた。特にたろーさんのケーキが印象的だった。奥さんが作ったらしいのだがその愛情の重さにどうもバテたらしい…
楽しいひと時を終えていよいよ下山にかかる。
しばらくはトレース沿いに進んでいって問題はない。しかし推高谷へ下る尾根に至ってスキー組が立ち往生。重い雪に下りられな~いの声が女性陣から。そんな姿を見かねてたんぽぽさんがかつて山スキーをしていた経験を生かして的確なアドバイスをしてくれた。
バーチャリさんは結局スキーを背負って尾根を下りたが後のメンバーはなんとか滑って下った。スノーシュー、ワカン組はこんなところはなんでもないとさっさと尾根を下りていた。
バーチャリさんは尾根をおりて再びスキーを履いたがなかなかバランスが上手く取れずに少し行っては後ろにこけていた。それでも何とか自分で起き上がり愚痴も言わず先に進もうとする姿には感服させられた。誰かに見習ってほしいものだ。
推高谷からあがったところで中野さんがバーチャリさんの荷物を持ちましょうと言って自分のザックにくくりだした。大丈夫ですかと聞いたが慣れてますからとの事。確かに滑り出した中野さんは荷の増えた事など全く苦にしない滑りだった。
和田山牧場跡まで林道跡に着いたトレースを辿っていく。ここは前半はスキーには極楽だが後半は地獄だ。シール歩行なら楽勝だがシールを張るのにかかる時間を惜しんで大概そのまま登っていく。今回もそうだったが疲労困憊だった。
この林道跡の途中で最後尾から進んでいると思わぬ人に出会った。W女史だ。今日の山行の事は連絡してあったので参加しようと思っていたらしいのだが出発時間が遅く和田山牧場跡に着いた時は11時。これではみんなに追いつけないと行き先を野伏ケ岳にして一人で登ってきたそうだ。北東尾根を滑ってきて偶然追いついたらしい。風邪で体調が悪いと言っていたがすごい人だ。
和田山牧場跡からはスノーシュー、ワカン組は登ってきたルートをおりてスキー組は林道を下っていく事にした。
たろーさんがバテバテになっていてスキーコントロールに苦しみ中々上手く下りていけない。しかも足が吊ったそうだ。慣れない山スキーでかなり身体に負担がかかったようだ。でもこれは山スキーをはじめる時の洗礼だろう。誰もが通る道だ。頑張れ!たろーさん!
全員、下山し終えたのは5時半。予定よりも1時間半遅いが全員無事の下山で何よりだった。しかし、帰り道にこの日の核心部が…この時季この辺りの名物、スキー渋滞。ものの見事にはまってしまった。