1005jatani of 鈴鹿・美濃の山歩き

P5222477.JPG蛇谷〜竜ケ岳

2010年5月22日(土)晴れ後曇り 蛇谷~竜ケ岳 鈴鹿宇賀渓 沢歩き 単独  

8:15 宇賀渓駐車場 → 9:00 五階滝 → 11:20 8m一条滝 →
11:45~12:15 休憩 → 13:35~13:50 竜ケ岳山頂 →
15:20 宇賀渓駐車場



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さわやかな初夏の青空の下で出発。

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蛇谷取り付きの滝を慎重に登っていく。

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一つ目のチョックストーン滝は岩の下がくぐれた。

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前回は巻いた三段の滝も今回は左手側から登っていった。

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概ね楽しい沢登りが続く。

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右手の大きな岩壁を抜けると二条滝だったが登れず巻いた。

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8mの滝は周りの雰囲気が様変わりしていた。

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初めて足を踏み入れた上部は新緑に包まれていい感じ。

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蛇谷を詰めて最後の連瀑帯を楽しく登っていく。

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笹原の台地を縫う沢を辿る。最後は背丈を超える笹の薮漕ぎ。

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遅めの時間だったが山頂はまだ登山者で賑わっていた。

 天気予報では午前中はいい天気との事。そこで鈴鹿、宇賀渓の蛇谷へ出掛けた。
 宇賀渓駐車場に着いた時に見た竜ケ岳方面はいかにも初夏のさわやかな感じ。しかし向かうは蛇谷だ。難しい印象がある。2度目の挑戦だが左肩を壊している今、大丈夫だろうか。
 取り付きの五階滝までは思っていた以上に長い登山道歩き。いい加減汗ばんできたところでやっと取り付きに辿り着いた。
 最初の滝はフリーでは登れそうになく右岸を巻いていく。落ち口に立つとまだ新しい支点が二つ、ボルトで止められていた。トップロープで登る練習に使っているのだろうか。
 この上の滝は滝のすぐ左手側を登っていく。まだ今年は二回目の沢で身体がなじんでないため慎重に登った。
 滝上に出ると右手側に形のしっかりした炭焼釜がある。この谷はいくつか炭焼釜の跡が見られるが何れもゴルジュの脇のようなところにあって面白い。いったいどうやってできた炭を運び下ろしたのだろう。
 しばらく両側の切り立ったゴルジュが続く。中には大きな岩が挟まった状態のところもありどうやって抜けようと立ち止まる場面も。なんとかパスしたが以前に比べて荒れているような感じだ。
 ゴルジュを抜けるとチョックストーンの滝。これは以前は上にのっている岩の下をくぐって登ったが今回はどうだろう。取り付いてみると今回も以前と同じように岩の下をくぐる事ができた。ただし水流が変わったのかかなり水に濡れた。
 チョックストーンの次は以前ビビって巻いた三段滝。ビビったとレポすると山日和さんは滝の左手を登ったという。今見れば確かに左手は登りやすそう。取り付いてみるとなんとか登る事ができた。落ち口の左脇には打ち込まれたハーケンにたくさんのシュリンゲがかけられていた。
 一段目の滝は登れたが問題は次だった。見た瞬間息をのんだ。高さは一段目程ないがパッと見てとても登れそうにない。最悪は下る事まで考えた。しかし滝の左手を見るとホールドがあり上部に行けば掴めそうな木もありなんとかなりそうな雰囲気だ。とりついて一歩一歩確かめるように慎重に登っていった。
 なんとか二段目もクリアして三段目は淵をへつって越していった。前回はこの三つとも巻いた事を考えるとそれだけで充足感がある。もうこれで滝はいいかなって感じ。しかしその後もゴルジュがあり小滝が連続して現れそれらを登っていく。
 巻いた滝も幾つかあったが概ね楽しい沢登りが続く。右手に大きな岩壁が迫るところを抜けると二条滝。ここは右側の滝が登れそうだが諦めたところだ。今回もなんとか行けないかと挑戦してみたが結局諦めた。以前と水流も変わっていた。
 やがて谷が開けると奥に8mほどの一条滝が見えた。以前は時間がなくてここから登山道にあがった。樹木が豊かな感じのところだったがその頃とは風景が様変わりしていた。山腹が数カ所抜けてきていて川原も倒木で埋められて荒れている。
 ここは右手側から巻いて滝口に立った。この辺りからしばらく左岸側は植林帯が続く。しばらく行って沢が広くなったところで休憩をとった。
 沢を取り巻く新緑が気持ちいい。初夏の木漏れ日が沢に落ちて光る様はみずみずしい。身も心も洗われていくようだ。ゆっくりしたいが思いの外時間がかかっている。
 ゴーロの谷を進んでいくと本流は次第に左に折れていく。地形図上で等高線が密になったところは連瀑帯となっていた。何れも水量はほどほどでスタンス、ホールドも適度にあり楽しく登る事ができた。ただ一ヶ所、簡単に巻ける5m程の滝をわざわざ直登したら途中で行き詰まりかけた。なんとか登りきる事ができたがちょっとひやっとした。
 連瀑帯を登りきると竜ケ岳山頂東側の笹原に出る。その中を沢は曲がりくねりながら進んでいく。その雰囲気は根尾、左門岳の大平に似ている。もちろんこちらにはブナ林はないし沢の中に○○もいないのだが。
 本流と思われる筋を辿っていくと竜ケ岳の東側の斜面を登るようになる。ここまで来るとすでに水流は途切れて足下も沢靴からスパイク地下足袋に履き替えた。
 登っている斜面は背丈を超す濃密な笹薮だ。これほどの笹薮を漕ぐのは鈴鹿では久し振りだ。いや、鈴鹿どころかこれほどの笹薮はそうざらにないのではないだろうか。笹が弱くなっているといわれている鈴鹿でこれほどの笹薮をこげるとは幸せなのだろうか。
 右手に向かっても左手に向かっても登山道があるはずだが笹薮の急斜面をがむしゃらに進んでいった。やがて斜度が緩くなり笹薮を抜け登山者で賑わう山頂に出た。笹原から現れたら注目されるかと思っていたがこちらに注目する人はひとりもいなかった。
 山頂からの展望はもやっていて今ひとつ。それでも沢から山頂に直登できた事での満足感が大きい。その満足感をしっかり味わうように腰を下ろしてしばらく休憩。その後ホタガ谷へ続く登山道を下っていった。

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