0907hajikadani of 鈴鹿・美濃の山歩き

P7198753.JPG初鹿谷〜樫原

2009年7月19日(日)曇り 奥美濃 本巣市根尾 初鹿谷〜樫原 沢登り 単独

6:45 初鹿谷林道終点 → 7:35 二俣 → 9:15 連瀑帯 →
10:35 林道 → 10:50〜11:20 休憩 → 11:30 橋原三角点 →
12:45 二俣 → 13:25 初鹿谷林道終点平林道駐車地



P7198663.JPG

地形図上毛虫マークのところは両脇は立っているものの穏やかな流れ

P7198671.JPG

越えるのが難しそうなところもアルミの梯子。

P7198686.JPG

巨岩が岩屋をつくっている。

P7198696.JPG

二俣を越えるとすぐに大滝が現れた。

P7198711.JPG

感じのいい樹林帯が現れた。休憩にはもってこい。

P7198731.JPG

振り返ると舟伏山が姿を見せた。

P7198739.JPG

大滝が現れて連瀑帯の始まり。

P7198753.JPG

逆S字滝。見た目よりも難しい。

P7198760.JPG

最後の滝を右側から巻き気味に越える。

P7198761.JPG

源頭部の雰囲気も今イチ風情が…。

P7198776.JPG

樫原の三角点。意外と雰囲気が良かった。

P7198780.JPG

尾根途中の祠の跡のような石垣。

P7198788.JPG

植林の中に栃ノ木の巨木。この沢の主か。

0907hajikadani.gif

初鹿谷の軌跡。

「初鹿谷」と書いて「はじかだに」と読む。
何やら風情のある名前ではないか。

初鹿谷は本巣市根尾松田から根尾東谷沿いにわずかに北に進んだところに出合がある。
そこには古いコンクリート製の橋が架けられており奥に林道が続いている。

僕の里の下大須からは車だったら10分もかからないところだ。
だが不思議な事にこの谷に今まで足を踏み入れた事がない。
幼い頃から橋は見慣れていたのだが渡った事はない。

初鹿谷は地形図で見る限り変化に乏しい。
ただ途中毛虫マークが2カ所ある。
たぶんこの2カ所が核心部なのだろう。
それを除けば後はは穏やかそうな谷だ。

登りきったところは広い台地になっている。
その広い台地の向こうに「天の原」と呼ばれる平があった。
根尾村史によると隠居衆が春になるとここに登り焼畑農業をしていたらしい。
それだけを聞くと「初鹿谷」の名とともに期待を持たせる。
しかし残念ながら今は台地は植林に埋もれている。
植林されてないところもほぼ皆伐に近く林道が縦横している。

久し振りに故郷の「憩いの家」に泊まった。
朝方、雨が降っていたようだが出かける時はやんでいた。

初鹿谷林道は現役の林道のようで終点は意外に広かった。
準備を整えて早速出発。
空はどんよりしているが何とか持ちそうな感じだ。

思ったより細い流れの脇には踏み跡が続いている。
釣り人のものだろうか、それとも作業者のものか。

一つ目の毛虫マークのところは両脇は立っているものの目立った淵や滝はない。
ただ一カ所ちょっと越えるのに難儀しそうな段がある。
しかしここもアルミの梯子がかけられていて問題なく越えられる。

毛虫マークを過ぎると谷が広がる。
両脇には杉の植林がせまりちょっと風情にかける。
やがて巨岩があらわれ岩屋をつくっている。
二人くらいだったら泊まれそうだ。

少し進むと二俣になり左俣に進んでいく。
左俣は細くてちょっと暗い感じだがこちらが本流だ。

左俣に入ってすぐに正面に6mほどの滝が見えた。
これは登れないと思ったがそれは枝沢の滝だった。
本流の方には低い二段の滝。
難なく越していくがすぐ6mほどの大滝が現れた。
流石に登れない。
みると左手に棚がありとりあえずそこに登ってみる。
水量が少なければそこから滝の上部に取り付いて登れそうだが今日は無理。
右岸から巻いていった。

上部にも淵をもった滝があった。
その奥にも滝があり三段になっていた。
結局三段目だけ直登した。

少しヤブっぽい沢を越すと沢が広がり樹林帯となる。
なかなかいい雰囲気のところでここで少し休憩。

岩がゴロゴロした沢が続きところどころヤブっぽくなっている。
振り返ると曇った空の下に舟伏山が見える。

やがて地形図上の二つ目の毛虫マーク地帯に入る。
ここは思っていたよりも厳しくない。
どこに毛虫マークの正体があるの?と思っているうちにこの部分を過ぎそうだ。
しかし最後に核心部があった。

手始めに丸くて深そうな淵を持った6m程の滝。
左手からなんとかよじ登っていく。
次は5mほどでここも左からなんとか登れた。
その後小滝がいくつか現れ最後に6mほどの逆S字の滝。

この滝は下のシャワーを越えれば何とかなるんじゃないかと3回程トライ。
結局水圧に負け右手から巻いた。
巻いて見ると登らなくてよかった。
シャワーを越えれば緩やかだと思っていたところはホールドが見当たらなかった。

その後は急に水量が少なくなりやがて涸れた。
えっ?水くんでないぞ、と思ったがこんな時は再び流れが現れるものだと先に進んだ。

思った通りしばらくすると流れが現れ水を汲んだ。
最後に4m程の滝が現れここを右から巻き気味に越えると源頭部の雰囲気。
しかしそこは伐採地でやっぱり風情にかける。
きっとかつては素敵な感じの源頭部だったんだろうなあ。
わずかにその面影を小川のように流れる沢が残している。

ここから先は広々とした台地だ。
がほぼ植林か伐採地。
ここを歩き通しても楽しくそうにない。
右に向かう沢を辿って林道に出る事にした。

しかしこの沢が結構なヤブ沢。
杉も倒れ込んできていて進みにくいったらない。
しかし何とか越えて目的の林道に出た。

林道は思いのほか荒れていない。
現役として使われているのだろうか。
そこを樫原の三角点目指して進んでいく。

林道から稜線に入るところで休憩をとった。
空をみると今にも降ってきそうな感じである。
あまり長居はできそうにない。
プシュー!をしてさっさと腹ごしらえをし三角点に向かう。

三角点までの稜線には踏み跡があった。
こんなマイナーな三角点にたびたび訪れる人があるのだろうか。
よっぽど物好きな人たちなのだろう。

三角点付近は思ったより雰囲気が良かった。
ブナもあってここで大休止もいいかもしれない。

南西に延びる尾根沿いに古い目印がありしっかりした踏み跡もある。
帰りは三角点南の谷を下ろうと思っていたがせっかくだから踏み跡を利用させてもらおう。

途中急斜面があり沢靴で下りるには気を使った。
スパイク地下足袋を持っていたので履き替えようかとも思ったがそれも面倒くさい。
最後まで沢靴で通した。

途中尾根の緩やかになったところに祠の跡のような石組みがあった。
何が奉られていたのだろうか。
こういうものがあるという事はかつてはこの辺りにも人の出入りが多かったのだろう。
谷沿いに人も住んでいたのかもしれない。

登りには気づかなかったが二俣のちょっと西側の右岸植林の中に大きな栃ノ木があった。
その周りは平らかになっていて人工的な感じがした。
ひょっとしたらかつての屋敷だったのかもしれない

ページの先頭へ

inserted by FC2 system