夜叉ケ池登山口から右岸側、2本目の沢に入る。出合に古いテープの目印。
紅葉は予想通り最盛期だった。狭い沢の両岸を彩る木々に目を奪われて前に進まない。
稜線を根洞谷側に下ると樹間から美濃俣丸や笹ケ峰がみえた。
根洞谷も紅葉の真っ盛り。青空の下錦繍の山肌が輝いていた。
三周ケ岳西側コルにあがる沢は地形図通りの様相を見せた。8m斜瀑はヒヤヒヤものだった。
その他の滝はホールド、スタンスがしっかりしているものが多いので大きく巻く事はなかった。
沢の水が途切れたところでちょうどいい休憩地。対岸の色づいた岩尾根を見てランチタイム。
混雑した三周ケ岳を後にして登山道をジャンクションに向かう。
ジャンクションから笹原に突入して沢を下っていく。意外と下りやすかった。
3週連続の池ノ又。今回は高丸西の稜線を越えて根洞谷に下り三周ケ岳に登り返す予定。一番の難関は根洞谷からの登り返しか。
池ノ又の駐車場から2本目の沢から稜線を目指す。ここには取り付きに古いテープの目印がある。目印はその後も所々にあった。
滝といったものはほとんどない。色づいたブナを主体とした樹林が目を奪いなかなか前へ進まない。振り返ると谷沿いの樹木が何ともいえない彩りを見せている。予想通り今週が紅葉の盛りだ。そんな中を登っていって沢が涸れると一息で稜線に出る。
稜線を越えて根洞谷を目指し下りていく。沢筋は少々急だが最後にちょっとした滝があるくらいでスムーズに下りられる。ここも広葉樹の彩りがすばらしかった。
根洞谷からは三周ケ岳を目指す。穏やかな沢を少し登っていくと二俣に出る。左は先々週に根洞谷へ下りてきた沢だ。今回はその時気になっていた右俣に進んでいく。
地形図を見るとこの沢は等高線の密度が高い。その通り結構な滝が幾つも現れた。その中でも8m程の斜瀑が難関だった。直登は無理そうなので左のルンゼ状を登ったが上で詰まった。そこから急崖の草を掴んで滝の落ち口までトラバース。スタンスがなかなか定まらず一歩間違えば数m下へ滑落するところだった。
斜瀑を越えると左手に岩壁がせまり結構迫力がある。その後幾つか滝を越えて沢が涸れるとちょうど休憩にもってこいの場所に出た。対面の岩壁を彩る紅葉を眺めながらしばし休憩。朝は晴れていた空は薄曇りになってきたがそれでも十分楽しめた。
休憩地から涸れ沢を急登するとあっけなく登山道に出た。最後は薮がきついかと思ったがそうでもなかった。そこからわずか3分程で三周ケ岳山頂。まだ団体さんが陣取っていた。
下山はジャンクションピークから笹薮に入って沢を下っていく。昨年引き返した滝は懸垂で難なく下りて紅葉に包まれた沢を下っていくと登山道に出た。登山道は多くの登山者であふれていた。紅葉は来週までが見頃のようだ。